【バイトテロの原因】なぜ、こんなにも頻発するのか

洗脳・マインドコントロール

前回、バイトテロを起こした人の末路について記事を書きました。最近頻発しているアルバイトのおふざけ投稿が、止まらないですね。事件があった大戸屋も2019年3月12日は全店舗を休業にして、「再教育」と「清掃」を行うそう、被害額は1億円にものぼるそうです。今日はなぜ大ごとになることを知りながらも、悪質な動画投稿が止まらないのかを解説していきたいとおもいます。

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なぜ、バイトテロは止まらないのか

まず、横浜市でおきた、「セブンイレブンおでんを口へ、踊りながら商品のタバコを」事件をもとに、アルバイトと、雇用側両方の視点から原因を考察していきます。

 

アルバイト側の主張

 

このケースの加害者は、玉川大学に通う4年生、おふざけ動画投稿の動機は、「オーナーへの不満」だそうです。

  • 割とガチでバイト先辞めたいので、いいバイトを教えて欲しい
  • ウイルス性胃腸炎で熱があるのに人がいないからって出勤させるなんて(連絡が遅かったけど)

など、SNSで不満をつぶやいていたのが確認されています。

 

雇用側の主張

 

とはいっても、運営側だって必死なのも想像ができます。

「ウイルス性胃腸炎で出勤」が本当であれば周りへの感染もあり得るのでいかがかとは思いますが、

  • 熱が出ているなら、もっと早くわかるでしょ
  • もっと早くに連絡をくれれば人を手配できたのに

といった感情が湧き上がってくるのも、わからなくはありません。

 

このすれ違いが「バイトテロ」につながっていく

上を冷静に、ひとつひとつ別に見ると、アルバイト側の「もっと働く者をを大切にしろ」という主張も、雇用側の「もっと責任感をもって働け」という主張も、どちらの感情も人間的で、ここで止まって和解ができていればここまでテレビを騒がせる事態にはならなかったのではないでしょうか。

 

復讐として、「おふざけ投稿」を行うのは想像力の欠如が原因

 

「先を考える力」とは、社会を生き抜く力そのものである

 

「軽い気持ちで」という学生時代の半端な気持ちは、もしかしたら、誰もが経験するものかもしれません。でも、それを実際に実行にうつすか否かは想像力の問題、それだけで、その後の人生が大きく変わってしまうことがあるのです。わたしたち人は唯一生き物のなかで、「将来を想像」することができるといわれています。「これをした後に何が起こるのか」を考える力は、社会を生き抜いていくために、人間に与えられたもっとも大事な力です。

 

なぜ「先を考える力」が薄れているのか

それは、便利な世の中になってきているからです。目的地に着くためにスマホ地図の自動検索に頼り、パソコンを使い、家事も自動になり、便利な世の中に慣れ、「知恵」や「工夫」を使う機会が圧倒的に減ってきているスマホ・SNSの普及により居心地の良い場所身を置き、あわない人とは接せずに生きていくことができる「問題にぶち当たった時にどうするか」「この後を考えると、どうやって動くべきか」を考える力が減ってしまっているのです。

 

想像力が欠如しているのは、雇用側にもいえること

先ほどの例でいえば、当日シフトにはいっているのに直前で「熱が出ているのでいけません」と連絡してきたバイトへどういった言い方で接するのか、どう出勤の代打を見つけるのか。またはどうしても出勤させなきゃいけなかったとしても、あとのフォローをどうするのか。

雇用側は、アルバイトをただの「労働力として扱っていなかったのか」、「人として感謝をしていたのか」。アルバイト側からいえば、まだまだ未熟な自分でも、雇用してもらい、「お金をもらえること」が当たり前でないことを知っていたのか、感謝ができていたのか。これは日々のちょっとしたコミュニケーションのミスが積み重なった結果であり、お互いのちょっとの想像が、言葉が、重大な事故を回避できたのかもしれません。

 

曲がった承認欲求が「バイトテロ」での注目集めにいきつく

 

自分の存在を認められたいが故に過剰な行動を

承認欲求は、人間誰にでもあるものです。そしてその承認欲求の本質は、かまってほしい願望。だれだって褒められれば嬉しいし、仕事がいくら忙しくても、「おつかれさま、いつもありがとう」のひとことだけで報われた気になるのもまた事実。もしかしたら、この野郎と思う以上に、自分の頑張りに注目してくれない上(周囲)に対して「自分の存在をアピールする目的」で、わざとすねて反抗的な態度をしたり、「君、なにこれ」といった動画投稿をして話す場をもうけて「なにがあったんだ、どうしてこんなことしたんだ」というような場面を作りたいのかもしれません。

 

じゃあ、バイトテロはどうしたら止まるの

バイトテロの表向きシンプルな解決策は、雇用主とアルバイトでしっかりとコミュニケーションを取ること。お互いの状況を、そして、自分の行動の先を想像することで、自分の行動ひとつひとつに責任をとっていくことです。

そしてもっと根本的な解決は、雇用主がアルバイト側を「労働力」ではなく、「大切な仕事仲間」として扱うこと、そしてアルバイト自身も自己承認力を身につけること具体的にはモヤモヤするときには自分に「承認欲求」があることを認めて、どうしたらそれを満たせるのかを考えて、解決策を模索して、実行していくことだとおもいます。(これが捻れるとバイトテロに!)

 

嫌なひとのために自分の人生を棒にふるより、別の方法を!

人はコミュニティが狭ければ狭いほど、ストレスを感じる生き物なのです。具体的な解決策としてコミュニティを広げて、「(自分ができることを)淡々とこなしていく」こと、「自分のなりたいもの」を見つけてそれに向けて思いっきり努力をすること。わたしが大好きな林修先生の言葉に、「正しい場所で、正しい方向で、充分な量でなされた努力は裏切らない」という言葉があります。他人のために、合わない場所でのストレスのために、自分の人生を傷つけるなんてもったいないです、ぜひ行動に移す前に、その行動が一体誰の何のためになるのか、よくよく考えてみてください。可能性があるのに、本当に本当にお互い勿体無いです。

 

まとめ

 

  • バイトテロは、アルバイトと雇用側のすれ違いの結果
  • そして、すれ違いは、双方の「想像力の欠如」によって起こる
  • 若い人たちは、自分の存在を認められたいが故に、バイトテロなどの過剰な行動をとる

解決策は、

  • 雇用側と、労働者とでしっかりと相手を思いやりコミュニケーションを取ること
  • 自分のストレス解消法、承認欲求を満たす方法を把握すること

 

あとがきにかえて

なにか自分のなかでモヤモヤがあっても、上手に吐き出せない人が増えているのかもしれません。わたしも、やっぱりひたすら翻訳をひとりでやっていると、「わたしの価値ってなんだ」と悶々とすることがあります。でもですね、人間できることと、できないことがあってできることっていうのは必然なんですって。わたしが「こんな作業大したことない、誰でもできる」というネガティブな見方をしたとしてもですね、それをすることで、何処かの誰かが助かっている、っていう現実があるんですね。何が言いたいかって、どんな仕事であっても、「いるだけで誰かの役にたっている」ことがあることを、どうか忘れないでいてほしいなって思うのです。無駄なことなんて、いらない仕事なんてないですからね、どうかすれ違いによる事件が少しでも減りますように。

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管理人

歴史オタクの英日翻訳者。

スペインの児童書「ベラスケスと十字の謎 」に魅了され、世界史に夢中に。読み漁った文献は国内外あわせて100書以上。史実をもとに、絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

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