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漫画 NANA は、何故あんなに面白いのか (ドロドロ劇なのに..)

2020/04/25
 
NANA (漫画)
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バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて通訳、翻訳に従事。フリーの翻訳やイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。ダーリンはアメリカ人、ゆるゆる仲良くやっています。

1999年からCookileで掲載された漫画 NANA (ナナ)。2009年8月号から著者 矢沢あいの急病により、休載となり10年が経ちました。現在は21巻まで出ていますが、これがまたおもしろいんですよね….。

アラサーになって読み返すと、つっこみたくなる部分も確かにあるのですが、個性的な登場人物の気持ちが折り重なって紡がれていく物語に、多くの人が勇気づけられてきましたこの記事では、突っ込みどころも踏まえて「NANAは、何故あんなに面白いのか」を考察していきたいとおもいます。

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漫画NANAのあらすじ

NANA

彼氏の近くに住むために上京してきた奈々と、プロのロックボーカリストを目指すために上京してきたナナ。対照的な二人の「なな」は、東京行きの新幹線で出会った。数日後、奈々とナナはアパートを探している先で偶然再会する。一緒に住めば家賃や生活費が安くなるからと、二人は安易にもルームシェアすることになった。奈々は同じ名前で同い年で上京してきたナナとの出会いを「運命」だと言い、ナナにべったりと懐いた

NANA

ナナも奈々に懐かれることに悪い気はせず、犬っぽいからと奈々に「ハチ」というあだ名をつけた。一人で上京してきたナナだったが、ナナの地元からバンド仲間 (ブラスト) が上京してきて、プロデビューする夢が広がっていく。ハチとナナの友情がどんどん深まっていく、そしてブラストメンバーを介して知り合ったのは有名バンド「トラスト」

NANA トラスト

メンバーのひとりであるタクミの大ファンだったハチ (小松奈々) は、彼と関係を持ち不本意にも妊娠落ち込むハチだったが、マスコミに追い回される2つのバンドと、崩れ落ちるメンバーのなかを、持ち前の明るさで盛り上げていく…

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それでいいのか、ハチ (小松奈々)

面食いで高校生の頃から、脳内は恋愛ばっかりだったハチ (小松奈々)。しかし夢みがちな部分があり、男性に呆れられ本気になってもらえないこともしばしば…。あげくの果てにようやく見つけた「自分を大切にしてくれる彼氏」ノブと付き合い始めて早々一時関係をもったタクミの子供の妊娠が発覚する。

不安も諍いも多くあったが、結果的にタクミの妻の座に落ち着く奈々。やり手のタクミは奈々と白金に家を借りて、ほんわり家族作るが、実際のところ浮気もやめるつもりはない。ハチも気づいているが、「こんなことで泣き言はいってられまい」と開き直って、明るい主婦を続ける

NANA

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① 旦那はできるが、ロクデナシ

ハチが20歳にして結婚した相手は、人気バンドトラストのタクミ。イケメンなうえに、時頭がよく才能に満ち溢れ、機転のきくはたからみたら最高の男性。しかも家賃70万円を余裕で払える財力まであわせもつ。しかし浮気はするわ、機嫌が悪いと周りにあたるわ、物は蹴るわで妻がほんわか系だからよかったものの、大抵の女には耐えきれない仕打ちである。

 

② 20歳で上京、金持ちとデキ婚

NANA

葛藤あれど子供をうむと決意した奈々、一般人から一気にセレブの道へ。これは、はっきりいって羨ましい限りだが、ほんわかして明るいハチだからこそ為せる技だ。早くに自立した姉のおかげで高校だけは出たものの、それでも飲んだくれている父に腹をたてやさぐれた子供時代を送った。家庭の愛を知らないタクミ。逆に愛情いっぱいの家庭で育ったハチ。仕事の重圧でピリピリしても、ほんわかして明るい奈々が家にいると何だか安らぐ。意図していなかったにしても、結果として若くして富も名声もある男性の子供を妊娠し、ちゃっかり白金に落ち着くハチは相当なやり手でもある。

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人にうまく甘えられないナナ

NANA (ナナ)

プロデビューを目指す、ヴォーカリストナナ。小さい頃に母に置き去りにされ、高校生のときに育ててくれた祖母も失い文字通りひとりで生きていくことになったナナ。地元でいっしょに活躍していた「トラネス」はいまや全国デビューを飾っているのに、と諦めきれない夢を抱いて乗った東京行の電車で、奈々 (ハチ) と知り合う。本人は隠していたが、ナナは人気バンド「トラネス」のヴォーカル 蓮の元彼女でもあった。

彼女をおいて上京した蓮だが、お互いを想いあう気持ちは消えることなく元サヤに戻る。幸せな一方で、ハチの結婚に寂しさを覚え、蓮といても「自分もヴォーカルとして活躍したい」思いから、イライラが募るばかり。皆のことが好きなはずなのに、うまく表現できず、またうまく甘えることもできない

「一人で生きていかなければ」、と心を硬く閉ざして生きてきたからかもしれない。ナナは上手に心を開けないそれでもバンド仲間や、ハチ、ナナを愛する蓮とともに、マスコミに翻弄されながらも自分の道を切り開こうと努力する

 

① 異常ともいえる独占欲

芸能人の恋人の首に南京錠をかけたり、ハチが結婚するときも相手 (タクミ) に感情をぶつけたり、「自分の前から何かが消えること」がどうしても許せない。「いなくなってしまう」という気持ちは、彼女にとっては恐怖心にもにて、とてつもなく怖いことなのだ。自立しなくてはと力むほどに、過呼吸をおこしたり、精神バランスをくずしたりと周りに心配をかけ、そんな自分が許せないという負のスパイラルそれでも彼女が立ち上がり続けられるのは、しつこく愛してくれる仲間たちがいるからであろう。

 

② 本当はめちゃくちゃ優しい

ぶっきらぼうで言葉も乱暴だが、誰より純粋で優しいのがナナ。ハチが上京してきた時に付き合っていた彼氏 (章司) に浮気をされたときも、本人よりもナナが怒った。マスコミから心無いことをされたり、一見八つ当たりと思われる言葉にも心を痛ませる。だからこそ、「プロとして活躍したい気持ち」「汚いやり方をする大人への嫌悪」「愛しているのに、羨ましくなってしまう蓮の存在」など、抱えきれない気持ちに時に押し潰されてしまう。強がっている女が強いわけではない、苦汁を飲むことだってあるでもそんなナナが歌うから、ハチは彼女に夢中になったのである。

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それでもNANAが、おもしろすぎる理由

NANAにはいろんな背景をもつ人物が出てくる。親に捨てられたり、家族はいれど愛情をもらえなかったり。ひねくれて大人になった人たちが、お互い支え支えられながら自分の夢に向かって進んでいく。誰もが感じていて、言葉にできないような想いが「NANA」の中には詰まっているのだ(以下ナナの名場面シリーズ)

NANA(孤独だって、わかちあうことで心がほぐれる)

NANA(事実は事実として、ありのまま受け入れる)

(あざとい女も、一生懸命ならかわいい)

(悲しい想いはしたくない)

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あとがきにかえて

しかしなんでこんなに、NANAっておもしろいんでしょうね…やっぱり矢沢あいさんが生み出したひとりひとりの人物設定がとても色濃く「こんなことあるよなあ」と頷きながら読める点でしょうか。実際に上京途中に誰かに知り合って、そこから有名人へつながってい…. なんてかなりの夢物語なのに不思議です。中高生時代は、「奈々みたいになりたい」という憧れもあったようにおもいます。(いまやアラサーになってしまいましたが..)

個人的に年齢を重ねてから気になるのは、トラネスの歌姫『レイラ』でしょうか。18巻にタクミの過去エピソードが掲載されていましたが、レイラはシンプルに歌がすきで、一緒にいたタクミのことが大好きだったんですよね。

それは恋愛に似ているようで、兄のような感覚でもあったのかもしれませんが、逸脱した才能と美しさから、誰もが簡単には手を出せなくなってしまった。ヤスと付き合うも別れ、シンちゃんとの仲も引き裂かれ、妻子持ちのタクミと関係を持つもそれは本意ではなく..。タクミのいうとおり、高い塔をよじ登ってでも会いにきてくれる王子様がいればいいのですが…。彼女には本当に幸せになってもらいたいです。

NANA (漫画)

2020年4月現在も矢沢さんは休養中とのことですが、「命に関わる病気ではなく、長い目で見守ってください」とのことですので、いつか戻ってくる日をファンとしては楽しみに待ちたいと思います。

 

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バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて通訳、翻訳に従事。フリーの翻訳やイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。ダーリンはアメリカ人、ゆるゆる仲良くやっています。

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