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【映画版 八日目の蝉のその後】ラストに込められた意味とは

2020/04/29
 
8日目の蝉 ラストの意味とその後を予想
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バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて通訳、翻訳に従事。フリーの翻訳やイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。ダーリンはアメリカ人、ゆるゆる仲良くやっています。

『八日目の蝉誘拐犯と誘拐された少女との逃亡劇、その後の2人の運命を描いた物語、角田光代原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンスです。

“誘拐犯”に育てられた主人公(井上真央)は、誘拐犯である育ての親と、本物の両親の間で葛藤しながら生きて行く。この作品の魅力は、心を閉ざした主人公が過去と向き合い、受け止め「愛することがどういうことか」という問いに、自分なりの答えを見つけていくところにあります。この記事では『映画のラストに込められた意味と、その後』を予想していきます。

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八日目の蝉のあらすじとネタバレ

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主人公は、誘拐された少女恵理菜 (井上真央) キーパーソンは、まだ赤ちゃんだった恵理菜を誘拐した浮気相手の野々宮希和子 (永作博美)

どしゃぶりの雨の中で起きる誘拐事件

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希和子は不倫相手の子供を身ごもるが、本妻に許されることはなく、堕ろし子供を産めない身体になってしまう。その後本妻の赤ちゃんを誘拐した希和子は、赤ちゃんを「かおる」と名付けたそして自分の子供のように愛し育て、少しでも長く一緒にいたいと毎日祈りながら生活をする。

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一方かおるも希和子を本物の母だと思い、周りの人にも愛され支えられながら、すくすくと成長をしていく。4年間の逃亡生活の末、警察に保護された「かおる(本名 恵理菜)は、本物の両親の元にもどる。しかし幼い恵理菜 (仮名:かおる)にはなぜ「自分がここにいるのか」が理解できなかった

 

恵理菜が封印した過去と向き合い、見えてきたもの

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一方正妻にしても、娘に苛立ちを覚えやり場のない気持ちを家族にぶつけた。ギクシャクするなかで娘も両親を好きになろうと努力するが、やはり育ての母となった「希和子」と、現れた本物の母親の間で揺れてしまう。結果として、一家は普通の生活を送ることはできなかったさらに恵理菜は大学にはいるも、家族のいる男性を好きになり、その人の子を身ごもってしまう。

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封印していた過去と向き合い、かつて希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜が見つけたものそれはこじれてしまっていたけれど、愛することがどういうことか」という、いままで自分が失ったと思っていた気持ちだった

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最後に、主人公が見つけたものとは

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恵理菜が警察によって保護されたあと、刑務所にはいった希和子。本物の両親の元に戻ったけれど、とてもギクシャクした日々に混乱する恵理菜。大人になった恵理菜は心を閉ざし、怒りを野々宮希和子にぶつけ、「世界一悪い女が、私の人生をめちゃくちゃにしたんだ」と言い放つ

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でも子供時代をいっしょに過ごした千草 (小池栄子) と自分が希和子と過ごした場所をめぐっていく中で、いろんな人に愛された記憶を思い出して行く

そして恵理菜がたどり着いた答えは、”誰のことも、憎みたくなんかなかった”こと。お母さんのことも、お父さんのことも希和子のことも。なんの因果かこうなってしまったけど、「本当はこの島に戻りたくて、誰のことも憎みなかった」のだと。

 

ラストからみえる、あたたかいその先の物語

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善悪や道徳でははかれない。けれど希和子をはじめ、小豆島で過ごした日々のなかで「自分を愛してくれた人たち」は、たしかに存在した。それに気付いた恵理菜は、自分の子供に思いっきり愛情を注いで育てていくことを決意する。それに対して千草は優しい顔で「生まれたら、お父さんとお母さんに見せにいこうよ、抱っこしてもらおうよ。うんと可愛がってもらおうよ」と言葉をかけるのだった。

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これからはまた家族が新しいステージに踏み出す。父親はいないけれど、恵理菜が子育てをしていく過程はどうあれ、孫が生まれるのだ。幼い娘の大切な時期を育てられなかったお母さんも、きっと一緒に育てていくのだろう反対した両親の、誘拐された傷が癒えない両親の心の傷を救うのは、もしかしたら新しい命なのかもしれない。

 

8日目の蝉というタイトルにこめられた意味

8日目の蝉 その後と意味

夏の風物詩であるセミは、「はかなさ」の象徴として昔から文学に登場してきました。成虫は短命で「1週間しか生きられない」という説が広く知られています。普通のセミは7日間しか生きられない、でも稀に長生きをしてしまったら。皆がいなくなっても、ひとりだけ残ってしまうのは孤独ではないのか

「はかない」とは「不確か」「むなしい」などの意味などの象徴として用いられるセミですが、普通の家庭に生きられなかった主人公の気持ちを、見事に投影したタイトルです。最後に千草がいった『8日目の蝉は孤独じゃない、だって誰もみたことがないかもしれない、新しい景色がみれるんだから』という言葉がい印象的でした。 (ただ2000年代頃から研究が進み7日というのは昔の俗説で、本当の寿命は1か月程度ではないか、と考えられています)

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あとがきにかえて

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生みの親か育ての親か、道徳の問題をいれても議論しきれない物語でしょう。誰が良い悪いの話しではとても割り切れず、いろんな事情を持つ人がいて、どう折り合いをつけて生きていくか、どこまで受け止めるか、いろんなことを感じる映画です。個人的には、カルト施設で一緒だった千草が、大人になった恵理菜に近づいた理由がすきです。

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普通の環境で育たなかったために男の人が怖く、自分のなかに閉じこもってしまう。れでも外へ出ていきたいと。ひとりではむりだけど、二人ならできるんじゃないかな」という場面が好きです。絶望に落とすのがときにひとであるならば、それを救うのもまたひとなのだとおもうのです。劇場でご覧になった方はもう一度みるとまた違う発見があるかもしれません。解釈は自由ですが、どちらにしましても述したとおり、ラストはあたたかいものであったとおもいます。

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