首都圏にはありとあらゆる人たちが、素人から金を搾り取ろうと走り回っています。しかし壺を売ったり、アムウェイなど初めから名前を出すならまだしも、知らぬ間に洗脳が信仰し抜け出せなくなる恐ろしい組織も存在します。今回はなかでも「やばい」とされる環境 (事業家集団ともいう)についてご紹介していきます。
恐ろしい手口
一部サクラがいるのと、入会脱退のサイクルが激しいため正式にカウントすることは難しいですが、会員数は6,000人〜10,000人程度とされる事業家集団。正式名称はネット対策で隠されており、この組織は「環境」と呼ばれています。
その手口は巧妙なもので、「トレーナー」と呼ばれるトップの元に成り立っています。組織の勧誘手口は実に巧妙で、
- 他業種交流会と呼ばれる飲み会や、スポーツイベントを開催
- カモとなるべき人に1:1と呼ばれる時間をつくり、交友の時間をもつ
- 信頼ができると「自分の尊敬する人」にあわせたいという
- お金に対する勉強会や、飲み会を通じて組織内との関係を強めていく
といったステップを通して、対象人物に対しての信頼関係を作っていきます。そして、対象人物の「転職を考えている」「人生に行き詰まっている」といった時にいっきにたたみかけ、「仲間」という響のよい言葉をつかって組織に引き摺り込むのです。
たのしい勉強会
最初は、「自分を変えるため」「事業家として新しい人生を築くため」として、軽い飲み会や、お金についての勉強会に参加します。
そこでは「自分が源」であったり、「夢を大きく描く」「感謝をする」といった一般的に大切なことを学びます。また課題として読書をするよう義務が課せられるのですが、「革命のファンファーレ」であったり「お金2.0」だったりと一般的な自己啓発本が多いので疑問に思う人はあまりいません。
そこがポイントで、参加した本人にとっては、サクラだらけのその世界は楽しく「認められている」ような気分になります。そんな日々が1ヶ月ほど続くと出てくるのが「セミナー」です。月1万円ほどはいって30数億稼いでいるというトップに唯一会い、やる気を分けてもらうことができるというので皆こぞって参加します。
対象者の囲い
周りが参加しているのに自分だけ参加できない、というのは寂しいものですから、条件である
- 一人暮らしをしている
- ビジネスの初期投資30万円が手元にある
をクリアして、颯爽とセミナーへ向かうようになります。
「感謝する」「自分が源」といった同じような勉強会が週3回夜10時から開催され、どんどん自分でもそのマインドを実践するようになると仲間から賞賛されるようになります。この「承認」が厄介で、対象人物はどんどん組織にのめり込むようになります。
そして教えを乞うている師匠はこんなに色々とお世話をしてくれているのに「何も返せていないなんて申し訳ないな」という気持ちが対象者の心には芽生え始めるのです。
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15万円の自己投資
そんなときに出てくるのが、「15万円の自己投資」です。
大体の師匠は「店舗」を持っています。お世話になっている師匠への恩返しと、自分が将来お金を持った時に正しくコントロールできるようにという程で、15万円の商品購入を勧められるのです。
もちろん強制などではありません。しかし周りの仲間が購入しているのと、商品購入特典として「1億円稼いでいる人のセミナーに参加」する権利が得られるので、対象者は血眼になって15万円を稼ぎ出そうと奔走するようになります。そうして、
- サプリメント
- オーガニックシャンプー
- オーガニックのエナジードリンク
こういったものがあわさった15万円のセットを毎月購入するようになるのです。最初に違和感を持っていた人であっても、常に仲間 (サクラも兼ねている)に囲まれ、週3回夜中に行われる勉強会のせいで寝不足になっていると「正常な判断」ができなくなっていくのです。
気づいた時には遅し
そんな中あらたに課せられる義務が、「友達づくり」です。これは結局運営側がダウン (目下の人) を作るためなのですが、友達を100人リストアップしはじから会うよう言われます。
冷静な状態なら疑うわけですが、「人間力を磨くため」「将来のビジネスのための人脈作りのため」などと言われ、周りがそう動いていると対象者は言われる通りにしてしまいます。そして最終的には9人の仲間 (直系) を作るよう説かれるのです。
最初の3ヶ月は警戒していた人であっても、その間になにもなく周りから「良い扱い」を受け続けると感覚は麻痺していくのです。最初の理由が「起業したい」であれ、「自分らしい生き方を取り戻したい」であれ、それを忘れて仲間作りに奔走するようになります。
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やめたくてもやめられず
毎月15万円を支払うために死に物狂いで働き、夜中は勉強会に報告会。
月イチのセミナーと日々を何も考えず過ごしていくと、対象者の貯金はいつしかなくなり、周りに人が普通の友達がいなくなっていることに気づきます。周りにいる「組織の人間」との日々が濃くなりすぎて、日常生活に戻れなくなってしまうのです。
ここをやめたらまた寂しい日々に戻ってしまう、お金持ちになるチャンスは二度度巡ってこないかもしれない、対象者は寝不足の頭でぼんやりと考えます。そうして出来上がるのが、30代をこえて踏ん切りがつかず惰性で続ける「洗脳者」です。
師匠は「本気を出していないからだ、お前はできるやつなんだから」と結果を出さずとも鼓舞してくれますが、それは対象者が「15万円を貢いでくれる存在」だからです。月収30万円の師匠も、100万円の師匠もその稼ぎの財源は下位会員の「商品購入」「セミナー代金」です。
この組織がやばい理由
この組織が恐ろしいのは、本人が気付かぬままに洗脳が進行し、気づいたら抜けられなくなっているという構図そのものです。実に巧妙に策が練られており、外部セミナーなどを利用し対象者が「組織に貢献したくなる」図式を見事に作り上げているのです。
元々はネットワークビジネス団体でしたが、素行の悪さを理由に退会を余儀なくされ、自らネットワークビジネスの形態をつくったといった方がわかりやすいでしょうか。もちろん対象者はそれには気づかず、自分のためにと奔走しますが、下位会員の成功の機会はないに等しいでしょう。対象者は「時間を捻出するため」として正社員を辞めさせられ、派遣社員になることを勧められます。そうして迎えた30代後半で、まともな職に戻るのは非常に難しいです。
また人生の大事な時間を「組織」に捧げるわけですから、婚期を逃し40代近くになっても独身で「友達づくり」に奔走している人も多くいます。しかし40代近くの独身の男女が「友達を作るため」に街を走り回ることには違和感があり、やはり結果が出ることはありません。20代後半になって気づく若者はまだ間に合ったといえるでしょうが、無知なのを利用され「師匠」に性行為を要求され、身体を弄ばれるケースも少なくありません。
気がついたらお金も身体も組織に捧げている、それがこの組織の一番恐ろしいところです。
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まとめ
この記事では、今abema TVや有名人などがYoutubeで密かに取り上げている、「環境」と呼ばれる事業家集団のヤバさについてご紹介しました。
何を選ぶのか、どんな手段で稼ぐのかは個人の自由ですが、その実態を知らずに入り込んでしまうととんでもないことが待ち受けているのもまた事実です。心当たりのある方はぜひ何が起こっているのか、その先に何があるのかを今一度再考し進みべき道を決めていただければとおもいます。脱退に悩んだ場合は、こちらの記事も参考にしてください。(【環境と呼ばれる事業家集団】脱退に悩んだら絶対に知っておくべき5つのこと)
この記事をかくために一部参考にさせていただいた動画
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※ この記事は、大手メディア様の力もかり、マルチ商法・宗教における専門家先生、及び認証心理士の先生方、消費者相談センターに相談をしてから書いています。また一部アベマTVの「洗脳」でも取り上げていただくことができました (2022年追記)