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【パラサイト半地下の家族 あらすじと見所まとめ】炙り出された格差社会の闇

2021/01/12
 
パラサイト (考察と感想まとめ)
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謎の女性。歴史の中の人物像を徹底的に知りたがる世界史オタク。絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

映画パラサイトは社会経済的に対極にある2つの家族の物語―『お金持ちで高級住宅街に住む家族』と『カビ臭い半地下に暮らす家族』の奇妙なまじわり、天辺と底辺を否応なく比較してしまうこの映画は、次々と針めぐられた伏線と回収で見る者を圧倒し釘付けにしました。今日は奇妙な映画『パラサイト』の見所をご紹介していきます。

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映画パラサイトのあらすじまとめ (ネタバレあり)

パラサイト (考察と感想まとめ)

製作者が「道化師のいない喜劇、悪人のいない悲劇」と表現する映画パラサイトは、どこかシェイクスピア的な雰囲気をまとっており、アカデミー賞では作品賞を含む6部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を受賞しました。

 

スラム街の半地下と、高級住宅街に住む2つの家族

パラサイト (考察と感想まとめ)

父親のキテクと母親のチュンスクをはじめとするキム氏一家は、半地下の低地にある家に暮らしている。家の中ではWifiがつながる場所を探してうろつき、殺虫剤を撒くために窓を開けたままにしている。2人には子供がいるが、家族全員職がなくなんとか食い繋いでいる状態だった。そんな中息子キウ (ケビン) は友達ミョンクの紹介により、思いがけずお金持ちの『朴氏一家の娘ダヘの家庭教師』の職を得ることになった。

パラサイト (考察と感想まとめ)

半地下の家から見えるスラム街では小便をかける酔っ払いばかり見かける一方、この高級住宅街には何の脅威もなくみえた。この裕福な家はキムの質素な住まいとはまるで似つずエレガントでスタイリッシュで、華な芝生から星空を眺めることができ、昼間家には燦々と太陽が降りそそぐ。実業家の旦那朴氏が仕事をしている間、妻ヨンギョは綺麗に整頓された家の中で、幼い子供たちの今と将来にヤキモキしながらも幸せな日々を過ごしていた。

パラサイト (考察と感想まとめ)

そんな一家の家庭教師となった息子のキウのひょんな思いつきから、シッター (ジェシカ)、運転手、家政婦もが金一家の策略により職を追われ、気がつくとその役目にはそれぞれ金氏の家族がつくようになっていた。ーそれとは知らず普通に暮らす朴一家、調子に乗って留守時に豪邸を我が物顔で使う半地下家族、奇妙に進む生活の中両家を待ち受けていたのは更に闇深い真実だった。

パラサイト (考察と感想まとめ)

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映画をもっと楽しむための要点解説

抜け出せず隠せない経済格差

パラサイト (考察と感想まとめ)

家庭教師、運転手、重要なポジションにどんどん金家の人々が侵食していくわけですが、何より大きかったのは朴氏が越してくる前からこの家にいたムングァン、”献身的な家政婦”のポジションでした。はじめに家庭教師の座を経て一家に出入りできるようになったキウは、自分の家族がそれに代われるのではないかと、家族で計画を練り始めたところからストーリーは奇妙な方向へ進んでいきます。

パラサイト (あらすじまとめ)

キム一家が住むのはスラム街でも更に下の方で、下水の浸入する沼地。トイレは溢れないよう高いところに置かれています。彼らには、”地下に住む人々独特の匂い”があり朴一家の子供も”それ”に気づき、旦那や奥様も顔をしかめるほどでした。半地下家族は家庭教師が簡単にこなせるくらいに賢くはるかに団結力もあるのですが、朴氏一族が”匂い”に顔をしかめるたびに抜け出せない格差社会に苛立ちを覚えるのでした。

 

格差をさらに浮き彫りにする巧妙な演出

パラサイト (考察と感想まとめ)

実業家で高級住宅の所有者である朴氏は家の階段を上るシーンが多く描かれており、半地下で生活する金氏たちは自分たちの地下アパートまで街の階段を駆け下りていくように描かれています。社会の上にいる者は下を見下ろし、下にいる者は上を見上げなければならない。

パラサイト (考察と感想まとめ)

しかも上の者はちょっとやそっと走ったくらいでは到底追いつけないところにおり、パラサイトは一見穏やかな場面にも暗黙のヒエラルキーが存在していることを仄かしています。映画はテンポよく進み、落ち着いやかと思いきやドタバタ劇へ、そしてホラー劇へと次々に流動していき、見た者は次のシーンをハラハラしながら見続けることになります。半地下家族は確かに社会の闇を可視化したものですが、恐怖はその更に奥にも存在しているのでした。

 

パラサイトの感想

パラサイト (考察と感想まとめ)

パラサイトは、ストーリー、演出ともに非常によくできた映画として世界中から賞賛を受けました。貧しい家庭が裕福な家庭に寄生していく、その緻密な計画は滑稽で―そして恐ろしいほど順調に進んでいるように見えますが、ある予想外の出来事から家族の計画は一気に狂い出します。

そしてある大雨の日、下水に沈んだ家からなんとか逃れた金家族の父と子供たちは避難所で呆然と夜を越します「この先の計画はどうなっているんだよ、父さん」そう尋ねた息子に父は「ない、無計画がいちばんだ。狂うこともなければ、壊されることもない。違っていると焦ることもない。一番いいのは計画を立てないことだ」と虚な目で答えるのでした。

パラサイト (考察と感想まとめ)

物語の舞台は韓国ですが、ある種どの国にもそういった要素は潜んでいるのでしょう。開放的な平面と幾何学的なフォルムで、映画の舞台となるモダニズムの家は、整っていて清潔で、どこかそれ自体がシェルターのように冷たく見えます。世の中のヒエラルキーを象徴するような高級住宅での出来事、そのはるか下にひっそりとある半地下での暮らし。その快適さと部屋の美しさ、そしてそれらが意味する不公平さと卑劣さを熱心に黙認する私たちもどこか何かを『卑下』し『こうなりたくない』と蔑んでいる自らの側にも”思わぬ影”が潜んでいるのかもしれません。

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参考記事

  • https://www.nytimes.com/2019/10/10/movies/parasite-review.html
  • https://www.theguardian.com/film/2020/feb/09/parasite-review-bong-joon-ho-tragicomic-masterpiece
  • https://en.wikipedia.org/wiki/Parasite_(2019_film)
  • https://bloody-disgusting.com/movie/3589636/50-images-parasite-want-taste-good-life/
  • https://www.empireonline.com/movies/reviews/parasite/

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