【ザ・クラウンのあらすじまとめ】 シーズン5を楽しむためのドラマ相関図

イギリス王室

2022年11月に公開となる英国王室のロイヤルドラマ「ザ・クラウン」待望のシーズン5では、ダイアナ妃が1997年に交通事故で死亡するまでの出来事が描かれるとされています。この記事では、シーズン5を楽しむために、シーズン4までのあらすじを相関図とあわせてみていきたいとおもいます。(シーズン1についてはこちらの記事にまとめております)

シーズン4までのエピソード

「ザ・クラウン」は、イギリス王室の軌跡を丁寧に描いたロイヤルドラマ

シーズン4は、鉄の女と呼ばれたマーガレット・サッチャーが選挙直前に行なったインタビューから始まります。エリザベス女王の夫フィリップ王配は、「ふたりの女性」が英国のトップにたち国をまとめている事実にかなり懐疑的な姿勢をみせますが、女王はそれまでのシーズンとは違う落ち着いた佇まいでサッチャーを支持しました。

このシーズンから、焦点は女王から「チャールズ皇太子」へと移っていきます。シーズン3の最後では、愛のために王冠を捨てた叔父のエドワード8世に共感しているシーンが描かれていました。シーズン4では、皇太子が「自分なりの愛を突き通そうとなりふり構わず突き進む」姿が描かれます。

「ディッキー」と慕う大叔父マウントバッテン卿は、「純朴な妃を」と結婚問題について助言しますが、カミラ夫人に熱をあげている皇太子は聞く耳を持ちません。そんな中、ディッキーはIRAの襲撃を受け突如亡くなってしまいます。父親であるフィリップはマウントバッテン卿の死を悼む一方、息子であるチャールズが自分よりディッキーに愛されていたことを疎むのでした。

ダイアナ妃の登場

シーズン4では、チャールズ皇太子がダイアナと出会うエピソードも描かれました。

カミラ夫人を敬遠していた王室ですが、ダイアナ妃へは好感触を抱きます。招待客を見定める、いわゆる「バルモラル試験」を見事に合格したダイアナは歓迎ムードで迎え入れられました。第三話ではダイアナへプロポーズをし、ふたりの結婚話は急速に進んでいきます

やがて王室人としての教育がダイアナに施され始めるのですが、「王室」とダイアナの間には埋められぬ隔たりがあり彼女は孤独を募らせていきます。頼みの夫皇太子はいつも側におらず、それは妊娠が発覚してからも同じでした。カミラ夫人の存在を知ったダイアナは「こんなのはおかしい」と義理母であるエリザベス女王に助けを求めますが、息子を信じたい母親は聞く耳をもたず、ふたりの関係はさらに悪化していきます。

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ダイアナ妃と皇太子の確執

最後の方で描かれたのは、絶望的なまでにすれ違うチャールズとダイアナ夫婦の姿でした。「ダイアナ妃が王室人として役に立ちたい」と表に出て脚光を浴びるほど、チャールズ皇太子は「皆君ばかりみている、これでは僕が惨めだ」と卑屈になっていきます。

趣味嗜好もあわず、ダイアナ妃が仲直りのためにと用意するプレゼントは嘲笑の的。何をしても空回り、チャールズ皇太子はますますダイアナ妃のことを嫌いになっていきます

エリザベス女王と父フィリップ王配はなんとかしてふたりを懐柔しようとしますが、ふたりの関係は手の施しようがないくらい悪化していたのでした。

シーズン4の相関図

海外の反応

シーズン4は、海外からも多くの注目を集めました。

各登場人物の作り込みから、セリフや言い回しに至るまで、細部へのこだわりと綿密さはとくに賞賛を呼んだといわれています。生々しいくらいの泥沼劇場で、ダイアナ妃は未熟で哀れで泣き言ばかりをいっているし、チャールズ皇太子はエゴイスティックでわがまま。

もちろん、ダイアナ妃との出会いのシーンで「真夏の夜の夢」を題材として使うなどかなりフィクション化はされています。王室自身も一部の描写に不満を示していたものの、これはあくまで「事実」に基づいたストーリーだというところが多くの人々の興味を引き立てました

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まとめ

「ザ クラウン」のシーズン5は、2022年11月9日に初公開されます。シーズン5では、1990 年代前半から半ばまでの王室の生活に焦点が当てられます。チャールズ皇太子と、ダイアナの結婚生活が破綻するまで、そしてあの衝撃的な事故も描かれる予定です。

2022年9月にエリザベス女王が96歳で崩御し、女王が生きた姿に注目が集まる昨今。シーズン5は世界中が注目する中での公開となりました。エリザベス女王の配役は前回と代わり、イメルダ・スタントンとなっています。あの衝撃的な事故がどう描かれるのか、またその時王室では何が起きていたか、普段では知り得ない裏側がどう描かれるかが見所でしょう。とにもかくにも、目が離せないシーズンとなることは間違いないのでした。

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管理人

歴史オタクの英日翻訳者。

スペインの児童書「ベラスケスと十字の謎 」に魅了され、世界史に夢中に。読み漁った文献は国内外あわせて100書以上。史実をもとに、絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

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