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【ロンドン塔に現れる女王の幽霊】とワタリガラスの逸話

2020/03/29
 
ロンドン塔と幽霊、ワタリガラスの逸話
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バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて通訳、翻訳に従事。フリーの翻訳やイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。ダーリンはアメリカ人、ゆるゆる仲良くやっています。

ロンドン塔はイギリスの首都のロンドンを流れるテムズ川岸、イースト・エンドに築かれた中世の城塞であり、ときに王宮、そして数々の高貴な人を閉じ込めた刑務所でもありました。この記事ではいわく付き、幽霊が出るとして観光名所となっている、ロンドン塔の歴史と逸話をご紹介します。

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1000年近い歴史を持つ、ロンドン塔とは

元々、征服者ウィリアム1世が建てた要塞だった

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(ウィリアム1世 イングランドを征服してノルマン朝を開き、現在のイギリス王室の開祖となった)

ロンドン塔の歴史は遡ること1078年、イングランドを制服したウィリアム1世外敵から (ロンドンを) 守るために、『堅固な要塞』を建設したことがはじまです。ウィリアムは、この巨大な城砦が

  • 国や周りを支配するだけでなく、
  • 敗北したロンドン市民の心をも支配する

ことを意図して、この巨大な城砦を建設したといいます。

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(ロンドン塔概略図 ホワイトタワーとウォーターゲートがあり、背景にはオールドロンドンブリッジがみえる)

レンガ職人をノルマンディーから呼び寄せ、石はフランスのから持ってきて、実際の労働の大部分は英国人がおこない、20年で現在のホワイト・タワーが完成しました。

 

国を守り、管理するために使われた

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(1300年時代のロンドン塔年のイラスト Ivan Lapper画)

その後ヘンリー3世 (~1272年) とエドワード1世 (~1307年) ウィリアムの城を拡張。巨大な防御壁と小さな一連の塔を取り付けたり、堀を広げたりして『陛下の宮殿にして要塞といわれたロンドン塔 』を完成させました。それからロンドン塔は国を守ったり支配するためにと、役割を変えながら発展していくことになります。

 

ロンドン塔の果たしてきた役割とは

王の居城でもあったロンドン塔

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(裏切り者の門の上の川沿いのセントトーマスタワーにあるエドワード1世の寝室)

なんとロンドン塔は、国王が居住する宮殿としても使われていました。居城とされたのは1625年までで、そのほかにも1419世紀にかけては造幣所や天文台も兼ね、1640年までは銀行、王立動物園があった時代もありました。ちなみにロンドン塔に最後に居住した王はジェームズ1とされています。

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(1621年頃のジェームズ)

 

武器庫や、金庫として

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(エドワード1世の下での拡張後と思われる ロンドン塔のモデル)

1800年代まで武器や鎧はここで作られ、検査され保管されていました。ロンドン塔はまた、国の資金の供給も統制しており、英国の貨幣は、1810年までタワー造幣局で作られていましたまた金庫としても活躍、国王や女王もタワーに貴重品や宝石を保管していたといいます。実は現在でも、王冠の宝石は兵士の守備隊によって守られています。

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(大英帝国王冠(側面図)

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ロンドン塔の恐ろしい、もう一つの顔

(9日間の女王 レディー・ジェーン )

しかしロンドン塔は、畏怖と恐怖の象徴でもありました。それはこの塔が、高貴な人向けの牢獄でもあったからです。歴代の君主たちは壁の中にライバルや、敵を閉じ込めてきました

 

血の塔に消えた2人の王子、エドワードとリチャード

(1483 エドワードとリチャード2人の王子)

ロンドン塔は1282年から、身分の高い人々を収監、処刑する監獄としても使用されはじめ、14世紀以降は、政敵や反逆者を処刑する死刑場となりました。バラ戦争の間、ヘンリー6世は1471年にここで殺害され、彼のライバルであったエドワード4世の幼い子供達は、1483年に城壁の中に消えました。

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(エドワード・リチャード王子 ロンドン塔にて不確かな運命を待つ姿)

 

王妃アン・ブーリンと、ロンドン塔に送られた女性たち

(ロンドン塔のアン・ブーリン)

800年以上の間、多くの人がこの塔へと連れてこられました。自分がこの先どうなるかもわからないまま….数日しか滞在しなかった人もいれば、何年も滞在した人もいます。とくに王妃を次々に取っ替え引っ替えした悪名高いヘンリー8世を生み出したテューダー朝では、ロンドン塔は国内で最も重要な州立刑務所となり、女王候補のエリザベス1ジェーン・グレイ(女王となったが政敵に殺された)など、「国の安全を脅かす」と判断された人はどんどんこの塔へ送られました(参考記事:【Nine-Day Queen 在位9日の女王】ジェーングレイは、何故処刑されたのか)

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ロンドン塔には幽霊が出る?

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(トーマス・H・シェパード タワーヒルのロンドン塔)

多くの観光客がロンドン塔に刻まれた波乱の歴史に魅了されてきました。しかしこの塔はいわくつき、常に幽霊の話しが付きまとます。魔女として夫に斬首刑に処せられたアン・ブーリンは処刑現場であるタワー・グリーンをいまもうろついているといい、王室の許可なしに結婚したために逮捕され餓死したアルベラ・ステュアートは、いまも女王の家に出入りしているといいます。(参考記事:【 アン・ブーリンの生涯】悲劇の王妃か、狡猾な魔女か)

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話(アラベラ・ステュアートの肖像画)

 

英国に伝わる、ワタリガラスの逸話

(ロンドン塔のワタリガラス:Wikipedia )

ロンドン塔には、世界最大級のワタリガラスが一定数飼育されています。ワタリガラスは大型で雑食の鳥で、1666年に発生したロンドン大火で出た大量の焼死者の腐肉を餌に大いに増えたとか………(しかし、実際に記録されている死者はわずか5名だったといわれています)

チャールズ2世が塔に住み着いたカラスの駆除を考えていたところ、占い師に、

ロンドン塔の幽霊と、ワタリガラスの逸話カラスがいなくなればロンドン塔が崩れます。ロンドン塔が崩れれば、英国は滅びるでしょう

と予言され、それ以来ロンドン塔では、一定数のワタリガラスを飼育するようになったとされています。いまでは専用の飼育者がカラスを世話しているそうです。

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あとがきにかえて

(タワー・グリーンの眺め(1900)7件の死刑執行があったとされている 画像引用元: Wikipedia)

ロンドン塔は依然として世界有数の観光名所であり、世界遺産でもあり、世界中から観光客を集めています。王宮であり要塞であり監獄でもあり、数々の偉人の人生を刻み、見届けてきたロンドン塔。感じやすい人は塔を見ただけで慄き、足がすくむそう。英国を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて通訳、翻訳に従事。フリーの翻訳やイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。ダーリンはアメリカ人、ゆるゆる仲良くやっています。

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