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【ハプスブルク家の末裔】巨大王朝 | 華麗なる一族の現在とは

2020/11/22
 
ハプスブルク家のいま
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謎の女性。歴史の中の人物像を徹底的に知りたがる世界史オタク。絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

650年もの間ヨーロッパに君臨したハプスブルク家支配領地はロシアをのぞき、終焉間近でもヨーロッパでは最大だったとか。1961年にオーストリアの王冠に対するすべての権利主張を正式に放棄、正式にオーストリア=ハンガリー帝国皇太子として認められた過去のあるオットーは2011年に逝去されました王朝の支配は終焉しましたがオットーには7人の子供がおり、彼らは今も健在です。この記事ではハプスブルク家のその後と現在についてご紹介します。(2019年執筆)

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現在のハプスブルク家長

カール・ハプルブスク(Karl Habsburg-Lothringen)

英国のTV番組「アフター・ダーク」に出演したカール氏(1989年10月21日)

現在の家長は、嫡男のカール・ハプスブルク氏最後のオーストリア皇帝であり、ハンガリー国王であったカール1世と皇后ツィタの孫にあたります。本人のウェブサイトによると、オーストリア在住で1996-99年には欧州議会議員を務め、テレビの人気ゲームショーを主催するなど話題作りに尽くしたそうです。

 

「オーストラリア大公」「殿下」と呼ばれることも

(https://www.karlvonhabsburg.at/news-detail/europa-die-freiheit-und-die-geopolitik/より引用)

自身では「カール・フォン・ハプスブルク (Karl von Habsburg) 」を称しておりますが、ヨーロッパ諸国の王侯貴族やローマ教皇、王党派からは今でもなお「オーストリア大公」や「殿下」などの伝統的称号・敬称で呼ばれることもあるよう。また本人は表立って主張していないものの、オーストリア、ハンガリー、ボヘミア、クロアチア等の帝位・王位請求者とされています。

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ハプスブルク家の政治的権力について

(https://www.karlvonhabsburg.at/news-detail/europa-die-freiheit-und-die-geopolitik/より引用)

カール氏がうまれたときオーストリア共和国は、『ハプスブルク家の入国さえ認めない』といった姿勢をとっていました同年父オットーはオーストリア入国のために、ハプスブルク王朝と絶縁することと、あらゆる支配権を放棄したわけですが、カール大公は、ハプスブルク家がいかなる政治的役職も持つことを禁じた1919年の「ハプスブルク法」を変えるために静かに働き、しばしばオーストリア共和国の首相候補として言及されてきたそう。2002年に彼はUNPO(国連人民機構)の長となっています(参考:Editorial: Karl von Habsburg  https://unpo.org/article/137?id=137)

 

ハプスブルク法と、貴族廃止法のしがらみ

2019年現在オーストリアでは、大公、フォンといった名乗りに至るまで、貴族称号が公的には一切認められていませんしたがってオーストリア共和国の居住者であるハプスブルク家の家族は、名とその姓ハプスブルク=ロスリンゲンを使っているそう。

しかしカール氏の場合は、父のオットーが「オットー・フォン・ハプスブルク」として知られていたので、同様に「カール・フォン・ハプスブルク」を称しているとのこと。ただし他の国に居住する家族は、その国の法律や慣習に従ってその称号を使用することもあるようです。

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現在のハプスブルク家の婚姻事情

(画像引用元:https://www.karlvonhabsburg.at/news-detail/europa-die-freiheit-und-die-geopolitik/)

プライベートでは、1993年にヨーロッパの上流社会でよく知られているフランチェスカ・ティッセン・ボルネミサと結婚して、現在三人の子供がいるそうです。フランツェスカとの結婚は、かつてのハプスブルク一族の家法に従えば『貴賤結婚』でした。

貴賤結婚とはハプスブルク家の家訓であり『帝位継承者の妻たる者は、カトリック国の王女ないし自国の場合は最上級の貴族出身でなければならない』というものです。

しかし、父オットーが一族の中で同意を得て1980年代に基準を緩和していたことから、妻子の権利が制限されることはなく、現在は長男のフェルディナント・ズヴォニミルがハプスブルク=ロートリンゲン家の推定相続人となっています。

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カール氏本人が語る、「いまハプスブルク君主国」

(2017年撮影 画像引用元: Wikipedia)

カール氏は「皇帝とはなりたくてなるものではない」として、「もしハプスブルク君主国が存続していたなら、今日のような自由を得ることはできなかった」と自由を享受できていることに対する喜びを表明しているといいます。

帝位・王位請求者としての直接的な言及は避けているものの、君主制は時代遅れではない」との考えも持っており、将来的にはオーストリアなどにおける政体の変化もありうるという見解をしばしば述べてもいるそうです。また自身が玉座に即くことを意味する帝政復古には消極的である一方で、貴族文化の保護には精力的であることも知られています。

 

他の家族は現在、どうしているのか

ハプスブルク家 20世紀の家系図

こちらがハプスブルク家最後の皇太子、オットーから続く家系図です。つまりカール氏の兄妹ですね。

(Otto von Habsburg 2016)

 

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ハプスブルク家の子孫はバラバラになるも、みな健在

(画像引用元:Karlvonhabsburg

他の兄妹もそれぞれ結婚をして子供をもうけ、それぞれの地で暮らしているようです。

  • ゲオルク(ジェルジ)は、ハプスブルク家の人々を帝国の別の地域と結びつける伝統に倣い、ハンガリーに在住。公爵夫人と結婚して二人の子供に恵まれました。カール氏と同様、ハプスブルク家の名を復活させ、ダイナミックで大衆的な存在になりました。彼はMTM-SBS TVの役員であり、MTM コミュニケーションズのディレクターであり、ハンガリーのためにEEU加盟を求めるロビー活動を行うハンガリーの特別大使となっています。

(ゲオルグ氏 画像引用元:Wikipedia)

  • モニカはスペインのバラガー在住
  • モニカの双子の妹ミカエラはフロリダ在住
  • アンドレアはドイツのシュワイガーン在住
  • ガブリエラはクリスチャン・マイスターはドイツ在住
  • ウォルブルガはスウェーデン在住
  • ※上記は2019年夏現在の情報

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あとがきにかえて

600年に徳川の歴史が256年、ロシアのロマノフ王朝が350年。ロマノフ王朝にいたっては、最後一家全員が暗殺されての終焉でした。流れた血や、不都合な事実はあれど、財産剥奪・追放などがあれど、ハプスブルク家の終焉は比較的平和的なものだったのかもしれません。2019年秋には、「600年に渡る帝国コレクションの歴史」として、ハプスブルク家のの持つコレクションを上野の国立西洋美術館で見ることができます。この貴重な機会に、興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

ハプスブルク家シリーズはこちら

その他の記事はこちら

参考にした記事

  • HABSBURG FAMILY http://www.antiquesatoz.com/habsburg/habsburg-family.htm
  • End of the Habsburg empire https://www.britannica.com/place/Austria/End-of-the-Habsburg-empire
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謎の女性。歴史の中の人物像を徹底的に知りたがる世界史オタク。絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

Comment

  1. 石丸陽一(石丸東陽) より:

    こんにちは!ハプスブルク家の記事2、3拝見いたしました
    https://youtu.be/KciLBpLaPIA
    世界ミステリーchさんの動画、【世界史】呪われた血!スペイン・ハプスブルク家の悲劇を観て、ハプスブルク家に興味を持ち、知的好奇心のままに調べた結果Naaya Alex様の記事にたどり着きました。めちゃくちゃ面白かったです!!!本日病気のため仕事をお休みし、ふらっと読ませていただいていたのですが、気づけば夜!になっていました笑
    私自身、高校時代世界史未履修問題にど直球で当たっていた者ですので異文化に教育として触れる機会が無く、お恥ずかしいながら、今に至るまで他国の文化について深く知りませんでした。それ故にもっともっと他の国の歴史について知りたいと思うようになりました。ありがとうございました
    現在、私事ですが、今年の4月から書道塾を経営し始めました。将来的には書をもっともっと楽しむコンテンツとして普及していきたいと考えており、書道に関する記事作成の参考にさせていただけましたら幸いです!
    コロナ情勢も予断を許さない中、健康に関してもどうぞご自愛下さい

  2. Naaya Alex より:

    石丸さん、嬉しいコメントありがとうございます!
    世界ミステリーchさんの動画、はじめて拝聴しました。
    動画でみると、よりわかりやすくなりますね。

    見方や切り口を変えると世界史はおもしろくなりますよね。
    ここに残した何かが、将来書を通じ、また別の好奇心を引き立てるキッカケとなりましたら幸いです!

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